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ActiveReportsは、柔軟性と後方互換性を確保するために、2種類の構成フォーマットをサポートしています。
レガシー形式:18.0J以前の旧形式
モダン形式:20.0Jで採用した新形式
今後もレガシー形式を引き続きサポートしますが、モダン形式はよりモジュール化された構造を提供し、実行時設定とデザイン時設定を明確に分離します。
18.0J以前に作成されたプロジェクト向けに、従来のフラットな構成を引き続きサポートします。この形式は、.NET標準の構成に準拠しています。
<Configuration>
<appSettings>
<Extensions>
20.0Jで導入されたモダン形式では、ActiveReports.configファイルを再設計し、設定を専用のスコープ配下にカプセル化します。この構造により、グローバルな.NETアプリケーション設定との競合を防止しします。次の2つのセクションで構成されます。
<ActiveReportsConfig>:すべての環境で共通の実行時構成を定義します。
<ActiveReportsConfig.Desktop>:デスクトップおよびデザイン時環境向けの固有の構成を定義します。
スムーズな移行のために、2つの形式を共存させることができます。ただし、以下の優先順が適用されます。
優先:システムは最初にモダン形式で定義された設定を探します。
フォールバック:モダンセクションに設定が見つからない場合、システムはレガシー構成にフォールバックします。
ActiveReportsは、ホスティング環境に応じて特定の検出メカニズムを使用して構成設定を見つけます。モダン形式、レガシー形式のどちらも読み込み可能です。
ActiveReportsをインストールすると、インストールフォルダにグローバル構成ファイルが配置されます(例:C:\Program Files (x86)\ActiveReportsNETxx\ActiveReports.config)。
このファイルは、Visual Studioの統合デザイナ、デザイナアプリ、およびビューワアプリによって自動的に読み取られます。
Windowsフォーム/WPFアプリケーションの場合、エンジンはアプリケーション実行ファイルと同じディレクトリにある専用の ActiveReports.config ファイルからの設定読み込みを優先します。
Webアプリケーションでは、ミドルウェアのセットアップを使用して、構成ファイルを明示的に指定する必要があります。参照されるファイルには、モダンまたはレガシーのいずれの構成定義も含められます。
using GrapeCity.ActiveReports.Aspnetcore.Viewer;
app.UseReportViewer(config =>
{
config.UseConfig(Path.Combine(builder.Environment.ContentRootPath, "Config", "ActiveReports.config"));
});以下、モダン形式の構成について説明します。
.NET標準の構成構文を使用して、設定を管理します。設定は、以下の要素で変更できま。
<add>:新しい項目を登録します。同じキーの項目がすでに存在する場合は上書きします。
<remove>:名前/キーで特定の項目(多くの場合は既定)を削除します。
<clear>:コレクションに現在登録されているすべての項目を削除し、カスタムのセットを定義できるようにします。
<DataProviders> セクションは、ActiveReportsエンジンで使用可能なデータコネクタを管理します。これにより、データファクトリの登録、カスタムデータプロバイダの有効化、または既定の組み込みプロバイダの上書きを行い、アプリケーションが必要なデータソースに接続できるようにします。
サンプル
<ActiveReportsConfig>
<DataProviders>
<!-- デフォルトのSQLプロバイダを削除 -->
<remove name="SQL" />
<!-- SQLITEプロバイダを追加 -->
<add name="SQLITE"
type="System.Data.SQLite.SQLiteFactory, System.Data.SQLite"
displayName="SQLite Provider" />
</DataProviders>
</ActiveReportsConfig>設定
属性 | 説明 |
|---|---|
| プロバイダの一意の論理識別子。このキーは ActiveReports 内部で使用され、レポート定義から参照されます。 |
| DbProviderFactory インターフェイスを実装する .NET 型のアセンブリ修飾名。 |
| データ ソース ウィザードなど、デザイン時 UI コンポーネントに表示される名称。 |
<FontSettings> セクションは、ActiveReports エンジンがフォントを検出し解決する方法を制御します。この構成は、特にホスティング環境にデザイン時に使用した特定のフォントが存在しない場合に、異なるプラットフォーム(例:Windows、Linux、Docker)間で WYSIWYG の一貫性を確保するうえで重要です。
サンプル
<ActiveReportsConfig>
<FontSettings>
<FontFolders>
<add path="%WINDIR%/Fonts" recurse="true"/>
<add path="%USERPROFILE%/AppData/Local/Microsoft/Windows/Fonts" recurse="true"/>
</FontFolders>
<FontSubstitutions>
<add from="Arabic Transparent" to="Arial"/>
</FontSubstitutions>
<FallbackFonts>
<add font="Microsoft Sans Serif"/>
<add font="MS UI Gothic" />
<add font="Arial" />
</FallbackFonts>
<FontLinks>
<add font="Lucida Sans Unicode"
list="MS UI Gothic,PMingLiU,SimSun,Gulim,Yu Gothic UI,Microsoft JhengHei UI,Microsoft YaHei UI,Malgun Gothic" />
</FontLinks>
</FontSettings>
</ActiveReportsConfig>設定
<FontFolders>
エンジンがフォント ファイル(.ttf、.otf など)を検索するカスタム ディレクトリを登録します。これは、フォントが標準的でない場所に配置される可能性があるコンテナ環境で有用です。
path:フォント ディレクトリへのファイル システム パス。環境変数(例:%WINDIR%)をサポートします。
recurse:(true/false)true に設定すると、エンジンはすべてのサブディレクトリを検索してフォント ファイルを探します。
<FontSubstitutions>
要求されたフォントを代替フォントにマップします。これは、レポートで特定のフォントが要求されているものの、ターゲット環境で利用できないことが分かっている場合に使用します。
from:レポート定義で要求されるフォント名。
to:実時に代替として使用するローカル フォント名。
<FallbackFonts>
主要フォントに特定の文字のグリフがない場合に使用するフォントのグローバル優先順位リストを定義します。これは、標準的なラテン文字テキストに加えて多言語データ(例:CJK 文字)を含むレポートで重要です。
font:試行するフォールバック フォント名。
<FontLinks>
特定 のベース フォントに対して、「リンク」されたフォント チェーンを定義します。これは Windows の Font Linking 機能を模倣し、他のフォントからグリフを借用することで特定フォントの文字セットを拡張できます。
font:拡張対象のベース フォント。
list:ベース フォント使用時に不足するグリフを探すフォントのカンマ区切りリスト。
<MapTileProviders> セクションは、Map レポートアイテムで使用される外部タイル サービスを構成します。これにより、標準サービス(Bing や Google Maps など)の認証を設定したり、完全にカスタムのタイルプロバイダを登録したりできます。
多くの商用マップ サービスでは、本番利用に有効な API キーが必要です。
設定
各プロバイダは <add> 要素を使用して登録します。これには、プロバイダ固有のパラメーター用に入れ子になった <Settings> コレクションを含めることができます。
属性 | 説明 |
|---|---|
| プロバイダの内部一意な識別子。 |
| レポートデザイナに表示される名前。 |
| カスタム プロバイダでは必須です。カスタムタイルプロバイダロジックを実装する.NETクラスのアセンブリ修飾名。省略した場合、ActiveReportsは |
サンプル
<ActiveReportsConfig>
<MapTileProviders>
<add name="Google" displayName="Google Tiles">
<Settings>
<add key="ApiKey" value="APIキーを設定します" />
<add key="Timeout" value="5000" />
</Settings>
</add>
</MapTileProviders>
</ActiveReportsConfig>プロバイダ設定
各プロバイダは <Settings> 子要素内で構成キーの一覧を受け取れます。
ApiKey:外部マップ サービスがリクエストを認可するために必要なアクセス トークンまたは API キー。
Timeout:タイムアウトするまでタイルの読み込みを待機する最大時間(ミリ秒)(例:5000)。
カスタムタイルプロバイダ
カスタムタイルプロバイダを使用するには、コードでプロバイダロジックを実装し、ここで type 属性を使用して登録する必要があります。これにより、ActiveReports を拡張して、特化したマップ サービスやプライベートなマップ サービスをサポートできます。
実装の詳細については、カスタムタイルプロバイダ サンプルを参照してください。
<ActiveReportsConfig> 内の <Settings> セクションは、レポート エンジンの中核となる実行時動作とセキュリティ ポリシーを制御します。実行ポリシー、テキスト レンダリング アルゴリズム、逆シリアル化に関連するセキュリティ制約を調整できます。
このセクションは標準のキー/値ペア形式を使用します。
<clear />:事前に定義された設定を削除し、このセクションが実行時オプションの決定的なソースであることを保証します。
<add key="..." value="..." />:個別の実行時設定を定義します。
設定
キー | 値 | 説明 |
|---|---|---|
|
| レポート定義に埋め込まれたカスタム コードの実行を制御します。 • Enabled: スクリプトの実行を許可します。 • Disabled: スクリプトをブロックします。コード インジェクションのリスクを防止しますため、高セキュリティ環境で使用してください。 |
|
| テキストの折り返しに使用するロジックを決定します。 • Unicode: 標準の Unicode 改行規則を使用します(モダン アプリケーションに推奨)。 • Legacy: 旧バージョンの ActiveReports の動作を保持し、ピクセル単位の完全な後方互換性を確保します。 |
|
| レポート実行前に行う検証チェックの有無を切り替えます。 • false:(推奨)エンジンは実行前にレポート構造と式を検証します。 • true: 検証をバイパスします。信頼できるレポートでは起動パフォーマンスが向上する場合がありますが、レポートが無効な場合に不明瞭な実行時エラーにつながる可能性があります。 |
|
| 古いレポート オブジェクト モデルを読み込むための後方互換性を制御します。 • false:(推奨)セキュリティ向上のためレガシー ロジックを無効にします。 • true: 非推奨のシリアル化形式のサポートを有効にします。非常に古いレポート ファイルの読み込みで特定の問題が発生する場合にのみ有効にしてください。 |
|
| .NET の • false:(推奨)既知の .NET セキュリティ脆弱性を軽減するため、バイナリ形式を無効にします。 • true: バイナリ形式を有効にします。警告: これは、絶対に必要な場合に限り、かつ信頼できる環境内でのみ使用してください。 |
サンプル
<ActiveReportsConfig>
<Settings>
<clear />
<add key="ScriptExecutionPolicy" value="Enabled" /> <!-- Enabled, Disabled -->
<add key="LineBreakingAlgorithm" value="Unicode" /> <!-- Unicode, Legacy -->
<add key="SkipReportValidation" value="false" />
<add key="EnableLegacyDeserialization" value="false" />
<add key="EnableBinaryFormatterDeserialization" value="false" />
</Settings>
</ActiveReportsConfig>要素の有効化/無効化によってレポートウィザードをカスタマイズできます。
レポートの種類(<ReportWizardReportTypes>)
このコレクションは、レポートウィザードで使用可能なレポートの種類を設定します。
設定
属性 | 説明 |
|---|---|
| レポート種別の内部識別子(値は後述)。 |
| ( |
Page:ページレポート
Section:セクションレポート
RdlMultiSection:RDLレポート
RdlDashboard:ダッシュボード
データソースの種類(<ReportWizardDataSourceTypes>)
このコレクションは、データソースウィザードに表示されるデータコネクタをフィルターします。
設定
File:ファイルベースのデータソース(CSV、JSON、XML、Excel)。
DataBase:ADO.NET プロバイダ経由のリレーショナル データベース(SQL Server、SQLite など)。
WebAPI:HTTP ベースのデータ ソース(REST、OData)。
Programmatic:カスタム コード(Objectプロバイダ)によって動的に提供されるデータ。
サンプル
<ActiveReportsConfig.Desktop>
<ReportWizardReportTypes>
<clear />
<add name="Page" default="true" />
<add name="Section" />
<add name="RdlMultiSection" />
<add name="RdlDashboard" />
</ReportWizardReportTypes>
<ReportWizardDataSourceTypes>
<clear />
<add name="File" />
<add name="DataBase" />
<add name="WebAPI" />
<add name="Programmatic" />
</ReportWizardDataSourceTypes>
</ActiveReportsConfig.Desktop><ReportDesignerAiProviders> セクションは、レポート デザイナおよびレポート ウィザードで使用される外部 AI サービスを構成します。これらの連携により、画像からレポートレイアウトを生成する機能や、生成AIを使用してデータセット構造に基づきデータ領域(テーブル、チャートなど)を自動生成する機能を利用できます。
設定
各プロバイダは <add> 要素を使用して登録します。この要素は、外部サービスとの通信を処理する特定のファクトリ型を指します。
属性 | 説明 |
|---|---|
| AI プロバイダの論理識別子。これは内部で使用されます。 |
| プロバイダロジックを実装するファクトリ クラスのアセンブリ修飾名。 |
プロバイダ設定
各プロバイダは <Settings> コレクションを介して独自の構成を定義します。一般的なキーは次のとおりです。
ApiKey:外部 AI サービスへのアクセスに必要な認証キー。
Endpoint:サービス URL。Azure AI Document Intelligence では必須です。
Model:特定のモデル識別子またはデプロイ名。OpenAI、Azure OpenAI では必須です。
Timeout:操作がキャンセルされるまでの最大リクエスト時間(ミリ秒)(例:90000)。
プロバイダの種類
Azure AI Document Intelligence:画像からレポートレイアウトを作成します。
OpenAI、Azure OpenAI:データ構造の分析と、レポート データ領域の自動生成に使用します。
サンプル
<ReportDesignerAiProviders>
<clear />
<add name="ReportWizard.OCR.AzureAiDocumentIntelligence" type="GrapeCity.ActiveReports.Design.AI.AzureAI.DocumentIntelligence.ReportFromImage.ReportImageAnalyzerFactory, MESCIUS.ActiveReports.Design.AI.AzureAI.DocumentIntelligence">
<Settings>
<add key="ApiKey" value="APIキーを設定します" />
<add key="Endpoint" value="エンドポイントのURLを設定します" />
<add key="Timeout" value="90000" />
</Settings>
</add>
<add name="ReportWizard.DataRegionsBuilder.OpenAI" type="GrapeCity.ActiveReports.Design.AI.OpenAI.OpenAIDataRegionsBuilderFactory, MESCIUS.ActiveReports.Design.AI.OpenAI">
<Settings>
<add key="ApiKey" value="APIキーを設定します" />
<add key="Model" value="gpt-4o" />
<add key="Timeout" value="90000" />
</Settings>
</add>
</ReportDesignerAiProviders><ActiveReportsConfig.Desktop> 内の <Settings> セクションでは、レポート デザイナおよびレポート ビューワ コントロールの動作をカスタマイズできます。これには、印刷ダイアログ、レンダリング エンジンの構成、特定のツールボックス項目の表示/非表示の制御が含まれます。
設定(ビューワ)
以下のキーは、レポート ビューワのレンダリングおよび印刷動作を制御します。
キー | 値 | 説明 |
|---|---|---|
|
| ビューワ コントロール内のフォントのアンチエイリアス/スムージングを切り替えます。 |
|
| 印刷ダイアログのスタイルを選択します。 • Advanced: 拡張オプションを備えたカスタム ActiveReports 印刷ダイアログを使用します。 • Standard: ネイティブ OS の印刷ダイアログを使用します。 • XpStyle: レガシーの Windows XP 形式のダイアログを使用します。 |
|
| 基盤となる印刷エンジンを選択します。 • Auto: ActiveReports が最適なエンジンを選択します。 • GDI: GDI ベースの印刷を強制します。 • Direct2D: 利用可能な場合に Direct2D のハードウェア アクセラレーションを使用します。 |
設定(デザイナ)
以下のキーは、レポート デザイナの一般的なワークフローを制御します。
キー | 値 | 説明 |
|---|---|---|
|
| コントロール追加時のウィザード動作を制御します。 • true: コントロール(テーブルやチャートなど)をデザイン サーフェスにドロップすると、データ領域ウィザードを起動します。 • false: ウィザードを起動せずに、コントロールを追加します。 |
以下のキーを使用すると、デザイナ ツールボックス内の特定コントロールの表示/非表示を切り替えられます。これは、レガシー コントロールを非推奨にしたり、エンドユーザー向けに UI を簡素化したりする場合に有用です。
キー | 値 | 説明 |
|---|---|---|
|
| OLE Object コントロールの表示/非表示を制御します。 |
|
| Matrix データ領域の表示/非表示を制御します。 |
|
| レガシーの Chart コントロールの表示/非表示を制御します。 |
|
| モダンな Chart コントロールの表示/非表示を制御します。 |
以下のキーはレポート ライブラリを構成します。レポート ライブラリでは、再利用可能なレポート パーツ(ヘッダー、ロゴ、チャートなど)をデザインにドラッグ&ドロップできます。
キー | 値 | 説明 |
|---|---|---|
|
| デザイナ内の Report Library パネルの表示/非表示を切り替えます。 |
| ディレクトリパス | レポート パーツを格納するファイル システム パス。環境変数(例: |
サンプル
<ActiveReportsConfig.Desktop>
<Settings>
<add key="Viewer.EnableFontSmoothing" value="false" />
<add key="Viewer.PrintDialogStyle" value="Advanced" />
<add key="Viewer.PrintingSystem" value="Auto" />
<add key="Designer.AutoInvokeDataRegionWizard" value="true" />
<add key="Designer.Toolbox.EnableOleObject" value="false" />
<add key="Designer.Toolbox.EnableMatrix" value="false" />
<add key="Designer.Toolbox.EnableChartClassic" value="false" />
<add key="Designer.Toolbox.EnableChart" value="true" />
<add key="Designer.Controls.ShowReportsLibrary" value="false" />
<add key="Designer.Controls.ReportPartsDirectory" value="%MyDocuments%/ReportsLibrary" />
</Settings>
</ActiveReportsConfig.Desktop>