ネストデータを使ったレポート

マスター詳細レポートは、ネストされたデータセットからデータを表示するために使用されます。ネストされたデータセットには、デフォルトでマスターと詳細の関係があります。

このチュトリーアルでは、Listデータ領域内にTableデータ領域をネストして、ネストされたデータセットからデータを取得します。Listデータ領域は「Employees」親データセットからデータを取得し、Tableデータ領域は「Orders」子データセットからデータを取得します。ネストされたデータセットを作成するには、親データセットクエリに 「$ expand」パラメータを使用し、各従業員の注文が展開されます。

このチュートリアルを完了すると、次のようなレポートが作成されます。

レポートにデータをバインドする

1. 新しいレポートを作成します。デフォルトでは、空白の RDLレポート が作成されます。

2. データソースに接続します。

   1. **［データ］タブをクリックして、［データソース］の［+ 追加］**をクリックします。

   2. **［データソースの編集］ダイアログでは、次のURLをリモートJSONプロバイダの［エンドポイント］**に指定します。

   https://demodata-jp.grapecity.com/northwind/odata/v1/
   

   3. **［変更を保存］**ボタンをクリックします。

3. ネストされたデータセットを追加します。

   1. 追加したデータソースの**［新規データセット］**をクリックします。

   2. ［新規データセット］ダイアログでは、［Uri/パスにリソース名を「Employees」（親データセット）として入力します。

   3. **［パラメータ］フィールドでは、［項目の追加］**をクリックし、次のパラメータと値を入力して、子データセット「'Orders'」を追加します。

      • パラメータ=$expand , 値=Orders

   4. ［JSONパスに「$.value[*]」を入力します。

   5. フィールドを取得するには、［検証］ボタンをクリックしてクエリを検証します。メモ：Ordersデータセットはネストされたデータセットフィールドに表示されます。

   6. **［変更を保存］**をクリックして、「Orders」データセットは「Employees」データセット内にネストされます。
      データソースへの接続とデータセットの追加については、データの連結を参照してください。

レポートにListデータ領域を追加する

Listデータ領域は、親データセットのマスターレコードを表示するために使用されます。従業員情報と各従業員に対応する注文の詳細を表示するために、TextBoxコントロールとTableデータ領域（ネストされたデータ領域）を含まれます。Listデータ領域は、データセット内のすべてのレコードに対して、含まれているレポートコントロールを繰り返します。

1. レポートコントロール一覧からListデータ領域をデザイナ面にドラッグ&ドロップします。
   

2. Listデータ領域を選択して、**［データセット］**プロパティを「Employees」に設定します。 これにより、このデータ領域は親データセット（Employees）にバインドされます。

3. マスターレポートに従業員ID、従業員名、役職の情報が必要です。この情報を表示するには、いくつかのTextBoxコントロールをListにドラッグ&ドロップして、次の画像のように配置します。

   

4. 次のように、ラベルを追加して、テキストボックスをバインドします。

   

   1. TextBox1を選択して、「従業員ID：」テキストを入力します。

   2. TextBox2を選択して、「=Fields!EmployeeId.Value」式を入力します。

   3. TextBox3を選択して、「従業員名：」テキストを入力します。

   4. TextBox4を選択して、「=Fields!FirstName.Value& " " &Fields!LastName.Value」式を入力します。

   5. TextBox5を選択して、「役職」テキストを入力します。

   6. TextBox6を選択して、「=Fields!Title.Value」式を入力します。

Listデータ領域内にTableデータ領域をネストする

従業員の注文詳細を表示するには、Tableデータ領域を追加して、子データセットにバインドします。

1. データセットのデータセットフィールドを展開して、**［フィールドの選択...］**を有効にします。

   

2. 次の画像のように、必要なフィールドを選択して、Listデータ領域にドラッグ&ドロップします。

   

   列がフィールドにバインドされたテーブルがListデータ領域内に作成されます。画像のように、2つのデータ領域がエクスプローラからネストされることを確認します。

   

3. Tableデータ領域を選択して、**［データセット］**プロパティを「Orders」に設定します。 このデータ領域は子データセットにバインドされます。

タイトルを追加する

タイトルをレポートのページヘッダに追加しましょう。

1. デザイナの上部にある**［レポート］タブをクリックして、［ヘッダの追加］**オプションを選択します。

   

2. TextBoxコントロール をヘッダ面にドラッグ&ドロップします。

3. テキストボックス内をクリックして、「従業員注文レポート（マスター詳細レポート）」というテキストを入力します。

マスター詳細レポートの外観をカスタマイズする

メモ:必要に応じて、レポートに配置する各コントロールのサイズや位置を調整してください。

1. **［テキスト］セクションの［水平方向の整列］プロパティおよび［垂直方向の整列］**プロパティを使用して、テキストの整列を設定します。

2. **［背景］セクションの［背景色］プロパティを「#f1f1f1」**に設定して、ページヘッダの背景色を設定します。また、Listデータ領域に同じ背景色を設定します。

3. **［テキスト］セクションの［フォント名］プロパティを「Song」**に設定します。

4. ページヘッダのテキストをカスタマイズするには、**［テキスト］セクションの［サイズ］プロパティを「16」に設定して［色］**プロパティを「#3da7a8」に設定します。

レポートを表示／保存する

1. **［プレビュー］**をクリックしてレポートの最終結果を表示します。

2. レビューモードを終了するには、デザイナの左上にある**［戻る］**ボタンをクリックします。

3. **［名前を付けて保存］をクリックして、レポートの名前を任意のものに変更し、［保存］**をクリックします。