ソート

SpreadJSで、ピボットテーブルのデータを並べ替えてデータ解析を行うことができます。迅速なデータ解析はとくに大量のデータの場合に役立ちます。データを並べ替えるには、sortInfoオブジェクトをパラメータとして受け取るPivotTable.sortメソッドを使用します。

SpreadJSを使用すると、ピボットテーブルのデータを4つの方法で並べ替えることができます。

フィールドのアイテム名によるソート
値によるソート
カスタムフィールドの項目値によるソート
カスタムコールバックによるソート

フィールドのアイテム名によるソート

ピボットテーブルをフィールドの項目でソートするには、フィールド名を指定し、sortInfoのsortTypeプロパティを使用して並べ替え順序を昇順、降順、またはカスタムに設定します。

次の図では、「カテゴリ」フィールドに降順ソートを適用しています。

pivot-sort-by-field-name

次のサンプルコードは、ピボットテーブルデータをフィールド項目名によって並べ替える方法を示します。

let pivotTable = spread.getActiveSheet().pivotTables.get("PivotTable");
 var sortInfo = {
  sortType: GC.Pivot.SortType.desc
 };
pivotTable.sort("カテゴリ", sortInfo);

デザイナの使用

デザイナでデータをソートするには、フィールドのフィルタドロップダウンで[その他の並べ替えオプション]を選択します。このオプションをクリックして表示される [並べ替え（フィールド名）]ダイアログでは、対象フィールドを選択し、ソートタイプを昇順や降順に設定します。

次の図は、デザイナでフィールド項目名によるソートを行う方法を示します。

pivot-sort-by-field-name

値によるソート

ピボットテーブルをフィールドの値でソートするには、sortInfoクラスのsortTypeとsortValueFieldNameプロパティを設定します。sortValueFieldNameプロパティで、データを並べ替える基準となるフィールドの名前を指定します。この機能は、ピボットテーブルデータを[総計]列の値で並べ替えます。

次の図は、［カテゴリ］フィールドが［数量］の値を基準に昇順に並べ替えられていることを示します。

pivot-sort-by-value

次のサンプルコードは、ピボットテーブルに値によるソートを適用する方法を示します。

let pivotTable = spread.getActiveSheet().pivotTables.get("PivotTable");
var sortInfo = {
    sortType: GC.Pivot.SortType.asc,
    sortValueFieldName: "数量"
 };
  pivotTable.sort("カテゴリ", sortInfo);

デザイナの使用

次の図は、デザイナで値によるソートを行う方法を示します。

pivot-sort-by-value

ピボットデータを値によって並べ替えるには、値領域で表示されるコンテキストメニューの[並べ替え] オプションを使用できます。コンテキストメニューには、次の3つの並べ替えオプションがあります。

昇順
降順
その他の並べ替えオプション

最初の2つのオプションは値のソート順序をそれぞれ昇順と降順に設定しますが、[その他の並べ替えオプション…]をクリックすると値の領域に応じてダイアログが表示されます。

次の表は、コンテキストメニューを表示した値領域に基づくオプションの動作を説明します。

値領域	ダイアログ	動作
通常値領域		[値で並べ替え]ダイアログが表示されます。
総計領域		[値で並べ替え]ダイアログが表示されます。ただし、ソート方向が無効で、次の条件になります。総計列の場合、ソートのデフォルト方向は上から下です。総計行の場合、ソートのデフォルト方向は左から右です。総計行列の場合、ダイアログが表示されません。
行ヘッダ領域・コーナー領域		[並べ替え（フィールド名）]ダイアログが表示され、次の条件になります。コンパクトレイアウトの場合、コーナー領域に[並べ替えオプション]が表示されません。選択フィールドがΣValues フィールドの場合、[値で並べ替え]ダイアログが表示されます。選択行領域がΣValues アイテムの場合、ダイアログが表示されません。
列ヘッダ領域		[並べ替え（フィールド名）]ダイアログが表示され、次の条件になります。選択フィールドがΣValues フィールドの場合、[値で並べ替え]ダイアログが表示されます。選択列領域がΣValues アイテムの場合、ダイアログが表示されません。

カスタムフィールドの項目値によるソート

ピボットテーブルをカスタムフィールド項目の値を基準にしてソートするには、sortInfo オブジェクトのsortByPivotReferencesプロパティを使用します。

次の図では、［カテゴリ］フィールドを、［注文日］フィールドの第2四半期のデータに基づいて、昇順に並べ替えています。

pivot-sort-by-custom-value

次のサンプルコードは、カスタムフィールド項目の値によってデータをソートする方法を示します。

let pivotTable = spread.getActiveSheet().pivotTables.get("PivotTable");
 var sortInfo = {
  sortType: GC.Pivot.SortType.asc,
  sortValueFieldName: "数量",
  sortByPivotReferences: [
     {
        fieldName: "注文日",
        items: ["第2四半期"]
     }
    ]
}
pivotTable.sort("カテゴリ", sortInfo);

デザイナの使用

デザイナでデータをソートするには、フィールドのフィルタドロップダウンで[その他の並べ替えオプション...]を選択します。このオプションをクリックして表示される [並べ替え]ダイアログでは、対象フィールドのソート順を選択して[その他のオプション...]ボタンをクリックすると、別の[並べ替え]ダイアログが表示されます。このダイアログで、「合計」がデフォルト選択であり、値によるソートと同じ結果を出力します。カスタムフィールド項目の値によるソートを実行するには、[選択された列の値] の範囲セレクターで範囲を選択して[OK]をクリックします。

行や列領域フィールドの場合、ダイアログオプションは無効とされています。例えば、本例でCategoryフィールドの場合、［その他のオプション…］ボタンをクリックすると、無効にされていますので数量フィールドを選択して［その他のオプション…］ボタンをクリックします。

次の動画では、デザイナを使用してカスタムフィールド項目の値によってソートしています。

pivot-sort-by-custom-field-value

カスタムコールバックによるソート

ピボットテーブルを昇順や降順ではなく、カスタムロジックで並べ替えるには、カスタムコールバック関数を使用できます。

次の画像では、カスタムコールバック関数を使用して、総計列をソートしています。

pivot-sort-by-custom-callback

次のサンプルコードは、カスタムコールバック関数を使用してTotalSales列をソートする方法を示します。

let pivotTable = spread.getActiveSheet().pivotTables.get("PivotTable");
 var sortInfo = {
       sortType: GC.Pivot.SortType.desc,
       customSortCallback: (fieldItemNameArray)=>{
       alert("カスタムコールバックによるソート")
       return fieldItemNameArray.sort((a,b)=>b-a);
    }
  };
pivotTable.sort("総計", sortInfo);