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集計

レポートに集計値を含めるには、集計関数を使用できます。すべての集計関数には、計算に使用するデータのセットを決定するオプションのscope引数があります。scope引数には、次のいずれかの値を指定できます。

  • データセットの名前

  • データ領域の名前

  • グループの名前

デフォルトでは、scope引数の値は、集計関数をホストするレポートアイテムに依存する現在のスコープです。たとえば、「Tableを使ったレポート」デモでは、テーブルのグループフッタに「{Sum(unitsInStock)}」値を示すテキストボックスがあります。これにより、Sum集計関数が呼び出され、scope引数が省略されます。この場合、計算のスコープがグループインスタンスです。また、同じ値のテキストボックスがテーブルヘッダにある場合、計算のスコープはテーブル全体になります。

いくつかの集計関数には、引数にrecursiveがあります。この引数を設定すると、再帰的な階層の子グループの集計を取得できます。たとえば、「対話的な階層構造のレポート」デモでは、式に「{Sum(EmployeeCount, "EntityKey", "Recursive")}」を設定して、都市、地域、および国の総従業員数を取得しています。

AggregateIf

式で指定された値の集計値を、指定されたスコープで計算して返します。


構文


AggregateIf(condition, aggregate, expression, [scope])


引数

  • condition:式を計算に含めるかどうかを示すブール値に評価される式です。

  • aggregate:計算に使用する集計関数の名前(たとえば、Count)です。

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のSalesAmountフィールド値の合計を返すことができます。結果には、1000を超えるSalesAmountの値のみが含まれます。

{AggregateIf(SalesAmount > 1000, "Sum", SalesAmount)}

Avg

式で指定されたNULL以外のすべての数値の平均を、指定されたスコープで計算して返します。

構文

Avg(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のSalesCountフィールド値の平均を返すことができます。

{Avg(SalesCount)}

Count

式で指定されたNULL以外の値の数を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Count(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、ProductsTableデータ領域内のUnitsOnOrderフィールド値の数を返すことができます。

{Count(UnitsOnOrder, "ProductsTable")}

CountDistinct

式で指定されたNULL以外の一意の値の数を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

CountDistinct(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内の一意のCustomerIdフィールド値の数を返すことができます。

{CountDistinct(CustomerId)}

CountRows

指定したスコープ内の行数を返します。

構文

CountRows([scope], [recursive])


引数

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内の行数を返すことができます。

{CountRows()}

CrossAggregate

指定された行グループ・列グループにて、式で指定された値を指定された集計方法で計算します。

構文

CrossAggregate(<Expression>, <FunctionName>, <ColumnGroupName>, <RowGroupName>)


引数

  • Expression:評価する式です。

  • FunctionName:使用する集計方法を指定します。

  • ColumnGroupName:集計に使用する列グループ名を指定します。

  • RowGroupName:集計に使用する行グループ名を指定します。

例:

次の式を使用して、年度毎・カテゴリ毎の売上金額の合計を計算します。

{CrossAggregate(Amount, "Sum", "YearGroup", "CategoryGroup")}

CumulativeTotal

現在のページと前のページの式によって返されたページレベルの集計値の合計を計算します。

構文

CumulativeTotal(, )


引数

  • Expression:評価する式です。

  • Aggregate:使用する集計方法を指定します。

例:

次の式を使用して、注文番号の個数を計算します。

{CumulativeTotal(OrderID, "Count")}

DistinctSum

式で指定されたNULL以外の一意の値の合計を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

DistinctSum(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内の一意のSizeフィールド値の合計を返すことができます。

{DistinctSum(Size)}

First

指定した式の最初の値を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

First(expression, [scope])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

例:

次の式を使用して、ProductsTableデータ領域のProductNameフィールドの最初の値を返すことができます。

{First(ProductName, "ProductsTable")}

Last

指定した式の最後の値を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Last(expression, [scope])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

例:

次の式を使用して、現在のスコープのSalesAmountフィールドの最後の値を返すことができます。

{Last(SalesAmount)}

Max

式で指定されたnull以外の数値の最大値を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Max(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のSizeフィールド値の最大値を返すことができます。

{Max(Size)}

Median

式で指定されたnull以外の数値の中央値を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Median(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、Salesデータ領域内のSalesAmountフィールド値の中央値を返すことができます。

{Median(SalesAmount, "Sales")}

Min

式で指定されたnull以外の数値の最小値を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Min(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のSizeフィールド値の最小値を返すことができます。

{Min(Size)}

Mode

式で指定された値の中で最も頻繁に表示される値を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Mode(expression, [scope])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のReturnReasonフィールドの値の中で最も頻繁に発生する値を返すことができます。

{Mode(ReturnReason)}

RunningValue

式で指定されたnull以外の数値の実行中の集計を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

RunningValue(expression, aggregate, [scope])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • aggregate:計算に使用する集計関数の名前(たとえば、Count)です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のSalesAmountフィールド値の合計の実行値を返すことができます。

{RunningValue(SalesAmount, "Sum")}

StDev

式で指定されたnull以外の数値の標準偏差を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

StDev(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のReturnAmountフィールド値の標準偏差を返すことができます。

{StDev(ReturnAmount)}

StDevP

式で指定されたnull以外の数値の母集団標準偏差を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

StDevP(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のReturnAmountフィールド値の母集団標準偏差を返すことができます。

{StDevP(ReturnAmount)}

Sum

式で指定されたnull以外の数値の合計を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Sum(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のSalesAmountフィールド値の合計を返すことができます。

{Sum(SalesAmount)}

Var

式で指定されたnull以外の数値の分散を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

Var(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のReturnAmountフィールド値の分散を返すことができます。

{Var(ReturnAmount)}

VarP

式で指定されたnull以外の数値の母集団に対する分散を、指定されたスコープで評価して返します。

構文

VarP(expression, [scope], [recursive])


引数

  • expression:集計値を計算する式です。

  • scope:オプションの計算のスコープです。

  • recursive:計算を再帰的に実行するかどうかを示すオプションの式です。

例:

次の式を使用して、現在のスコープ内のReturnAmountフィールド値の母集団の分散を返すことができます。

{VarP(ReturnAmount)}